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今月の身体の話「自分でできるがん予防」
日本人の2人に1人が一生のうち一度はがんになるとされている今、がんはもはや日本人にとって身近な病気なのです。がん予防についての研究からは、がんと生活習慣病・環境との間に深い関わりがみられています。生活習慣を改善することで、誰でもがん予防に取り組むことができます。
◎がん予防の5本柱
がん予防にとって重要な生活習慣の改善には、5つのポイントがあります。
・禁煙
たばこは肺がんをはじめ、食道がん、膵臓がん、胃がん、大腸がん、肝細胞がん、子宮頸がん、頭頸部がん、膀胱がんなど、多くのがんに関連しています。禁煙はがん予防の大きな一歩です。吸っている人は禁煙し、吸わない人はたばこの煙をなるべく避けて生活しましょう。
・節酒
飲酒は、肝細胞がん、食道がん、大腸がんと強い関連があり、女性の場合は乳がんのリスクが高くなるという研究結果もあります。お酒を飲む場合は、一日に飲む量は日本酒であれば1合程度、ワインであればグラス2杯程度までにしておきましょう。
・食生活
「塩分や塩辛い食品のとりすぎ」「野菜や果物をとらない」「熱すぎる飲み物や食べ物をとること」が、がんの原因になるという研究結果があります。塩分を抑え、野菜と果物を食べ、熱い物は少し冷ましてから口にするという3つのポイントを守ることで、がんリスクが低くなります。
・身体活動
仕事や運動などで身体活動量が高い人ほど、がん全体の発生リスクが低くなるという報告があります。身体活動量が高い人では、がんだけでなく心疾患のリスクも低くなることから、普段の生活の中で無理のない範囲で可能なかぎり身体を動かす時間を増やしていくことが、健康につながると考えられます。
・適正体重の維持
肥満度の指標であるBMI値が、男性は21.0~26.9で、女性は21.0~24.9で、がん死亡のリスクが低いことが示されました。太りすぎはもちろん、痩せすぎにも注意しましょう。
◎がんは長期戦!
がんはある日突然現れるのはありません。がん細胞は発生してから異常な分裂・増殖をくり返し、10~20年かけて「がん」の状態になります。体内の免疫細胞がしっかりとがんになる前のがん細胞を倒してしまえるように、健康なうちから少しずつ生活習慣を整えることで、がんを予防しましょう。
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